図書館と避難訓練
ロールプレイング形式の震災訓練とは、面白い。報告を読んでいる限りでは、訓練の緊迫感はよく伝わってきました。
内容を聞くに連れ、これは、今の公共図書館に応用すべきだと思いました。そもそも、公共図書館では年に2回程度の避難訓練が行われている。しかし、その内実は非常に粗末なもので、実地訓練とはとても言えるようなものではないことは、公共に在籍したものであれば誰でもわかるだろう。本来の避難訓練は、実際さながらの緊張感と判断力が必要とされるはずなのだが、だいたいの場合は消化器の場所を確認したり、非常扉を確認したり、台本通りに訓練が進められたりと、緊迫感とは程遠いものになっている。いわば、セレモニー化しているのである。
実際に、吹田市にいた時は私も、避難訓練の担当者として、ストーリーを作成したりしていたが、これでは、実行力は乏しいという認識は持っていた。
そんな時にこの震災訓練の報告を読ませていただいた。このロールプレイング方式こそ本来の訓練に必要なものだと確信するようになった。従来の訓練方法では、型にはまりすぎて、臨機応変に実態に対応することが困難なのだが、このロールプレイング方式であれば、訓練される側は、その時にならなければ、どんな状況が起きているのかを把握することができないため、結果として、職員一人一人の実態に応じた臨機応変な対応が必要となってくるわけだ。ここに、実際の訓練として役立ってくるのである。
そこで、今日の結論というか、提案なのだが、公共図書館でもロールプレイング型の訓練を取り入れ、実態に即した対応を職員ができるようにすべきなのである。
2013年9月28日に、専門図書館関西地区協議会主催のセミナーが開催されたものの報告。
テーマは、「震災訓練プログラム saveMLAKメソッドに学ぶ‐その時、我々は、図書館はどう動くか‐」
詳細は以下から。