図書館類・総合研究所ブログ

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図書館総合展 「シュプリンガー・ブック・アーカイブ」(速報)

【図書館総合展】「シュプリンガー・ブック・アーカイブ ケーススタディ」に参加してきました。

 

講演日:2013年10月31日

講 師:スティーブン・パーネル(メルボルン大学図書館長)

    中元誠(早稲田大学図書館事務部長)

場 所:パシフィコ横浜

 

シュプリンガージャパン企画による、シュプリンガーリンクの導入図書館尾事例報告がありました。簡単に報告しておきます。

 

パーネル氏

途中参加でいたので、冒頭を聞き逃しています。

世界大学ランキングがある。このランキングは、創立から100年以内のまだ若い大学をが選ばれているのが特徴。トップ100位までをランキングしている。

各種プログラムの認定についても、図書館が大きな役割を果たしている。

 

大学図書館は専門分野もカバーが必要である。

ランキングは学校内の学生の評判も重要な指標。我が校の場合、オンラインでも、実際面でも、満足度が高いのが特徴。それは、たとえば、バーチャルラーニングや学びの場などの実践があげられる。

ランキングにはどういう意味があるのか。

それは、教授陣のリクルートに役立つ。ランキングが高い大学はそれだけよい教授陣を獲得しやすい状況にある。図書館を通じて教授陣の情報を収集したり招き入れたりしている。また、研究資金の面でも、図書館の果たす役割は大きいと考えている。

リソースをおくことで様々な学術分野をカバーしている。大学とのパートナーシップのお手伝いもできる。

先ほども、言ったように学生の満足度は重要なものである。図書館は卒業生も無料でアクセスできる。

資金提供団体のパブリケーションを持っている。大学での研究や卒論を図書館でパブリッシュできる。

オープンアクセスポリシーは、リサーチに役立つ。良いリソースがあってこそ、図書館の強化アップにつながる。我が校は、いろいろなリサーチコレクションを保有している。こうすることで、図書館への評価を上げ、リサーチの価値を高める効果がある。

 

中元誠氏

シュプリンガーリンクの導入を行った。今回はその導入後の変化などについて話をする。

スプリンガージャーナルとして購入バックファイルの追加購入を行う。これで、創刊から99年までのコレクションを保有できる。ジャーナルは、全体で3500タイトルほど。ジャーナルアーカイブのバックファイルが追加されたので更に購入をする。最新の状況では、シュプリンガーブックアーカイブを購入した。

 

 

E-ジャーナルの利用は、バックファイルの導入により効果的に利用されていると考えている。2013年になって急激に利用が増えている。これは、アーカイブを導入したことの影響だろうと思われる。ロングテールな利用の動態が顕著になりつつある。

ダウンロード実績の点でいうと、E-Book、、これが年々増えている。E-ジャーナルは逆に減少気味である。

アクセスパターンを辿っていくと、顕著なのは、気味の悪いことだが、Google及びGoogleスカラーから右肩上がりになってきている。OPACからきているのも減少傾向。Googleだけが伸びているのが気になるところだ。

分野別DL数、我が校は医学部は持っていないので今後どうなっていくのか。また、数学の研究者の使用は増えている。

不思議なことに、話をすると数学者は冊子体を好む傾向があるが、今回の結果ではなぜかE-も多いという結果が出た。

コピーライトごとのDL数。これも、ロングテールであることがわかる。バックファイルの使用が顕著。ロングテールがどこまで伸びているかを様子を見守りたい。コンピュータサイエンス分野での利用が多い。その他、さっきもふれたが、数学関係者は紙も好きな人たちがE-も使っているということ。

 

質疑応答

Q:パーネル氏に質問。景品を渡したというが、具体的には?

A:iPadminiを景品にした(会場笑い)。調査への回答は、最初はみんな協力的に書いてくれるが、目に見えてだんだん減少していく。当初6000件の回答があったのが、数年後には600件に減った。利用度UPのための促進策をいくつか行った。広告的なものを載せている。大学のレポートなどにも広告を載せている。E-bookのよい点は数をかせぐと、それがプロモーションになるということだ。

Q:OPACでの優先順位などはどうなっているのか。数学分野の増加という指摘があったが実数はどの程度なのか。様々な形で大学の運営に関わっているようだが、何人んくらいいるのか。また、大学へのアプローチを行う専門担当がいるのか?

A:中元氏、、OPACに搭載しているチャプター単位の検索も可能だが、Googleからいく人は多い。

パーネル氏、、ディスカバリー単位の利用が可能。図書館スタッフはトータルで150人(?)いる。リポジトリの専門担当は5人。大学のリサーチマスターに格納させているフィードから取り出している。アカデミックの組織のメンバーには間接的には関わっている。

Q:よくわからず。。。。。

A:教授人を外から呼んでくる時、人事部から図書館に話がくる。そこで、アカデミックバックグラウンドを我々は提供している。これは人事に関わることでもあるので、図書館のマネージャーレベルにしか知らされない。彼らが、調べてレポートを提出している。

グランドアプリケーションは少人数のスタッフがいる。これは特別サービスの位置づけ。図書館スタッフの中で、ライブラリースタッフがトレーニングをさせてもらっている。これは特別なスタッフ。しかし、何かの資格があったり、トレーニングを受けるということではなく、年数のある人は、各学部の教授などとも話をできているいるので彼らが役割を果たしている。

Q:E-booksは役に立っているのか。また、アーカイブを導入していきなり増えたことの背景は何か?

A:中元、、、宣伝は図書館ポータルに一言のせただけ。おそらく、学生たちは無意識に使用しているのだと思う。

A:パーネル氏、、、、役に立ちます。インフラが整備されているということでE-booksは役に立っている。我が国の場合、ジャーナルという形で出るより、ブックで出している方が重きをおかれるという状況がある。