ニュース/【14-1-7〜31香川】井上通女直筆の「江戸日記」購入／丸亀市
丸亀市は、丸亀藩を代表する江戸時代の女性文学者・井上通女（１６６０～１７３８年）が江戸での生活をつづった直筆の「江戸日記」を約１５０万円で購入し、市立資料館で特別公開する。
同館によると、当時の大名家の女性の暮らしぶりが分かる資料はこれ以外には確認されておらず、「歴史的、文学的な価値を兼ね備えた貴重な資料」と評価されているという。
江戸日記は、通女が１６８１年に丸亀藩２代藩主京極高豊の母・養性院に召されて江戸に下り、丸亀藩三田藩邸で仕えた８２～８３年の出来事をつづった日記で、縦２４センチ、横１７センチの半紙折り４８帖。１９７１年に市文化財に指定されている。これまでは個人が所有していたが、今年になって東京の古書店に売りに出されていた。
日記には、養性院ら藩邸内で暮らす京極家の女性たちの日常生活や、大名家同士の女性の交流などの様子が細かく描かれており、随所に通女が詠んだ和歌や漢詩も記されている。
江戸日記は、通女が江戸に下る道中の日々を書き記した「東海紀行」や、１６８９年の養性院の死後、丸亀に帰郷する旅の様子をつづった「帰家日記」と合わせて「通女三日記」と呼ばれている。東海紀行と帰家日記は当時出版され版本もあるが、江戸日記はこの直筆の一冊しかない。
期間：１月７日～３１日
休館日：月曜休館
入館：無料
電話 ０８７７（２２）５３６６
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/administration/20131129000147
